自律神経は、自分の意志に関係なく必要に応じて自動的にコントロールされるものです。
だから心拍数を変えるとか、体温を上げたり下げたりするとか、消化吸収を早めたり遅らせたりはできません。
血圧も同じなんですが、年齢と共に血圧が高くなってくる人がたくさんいらっしゃいます。
昔、看護学生の時に血圧が高くなる原因について習ったけど本態性のものだったり、塩分摂取が関係していたりするけど、基本的には原因不明ということだったことを覚えています。
あれからだいぶ時間が経っているから新しい発見があったりすると昔の常識は非常識に変わっていくのですが。
呼吸や脈拍、体温調節などは自律神経が支配していて、例えばマラソンなど走っている時は、脈拍も上がってドキドキするし、呼吸だって早く大きく息をするし、体温が上がるので汗が出て体温を下げようとします。これらは自律神経が自動的に順応させるために働きます。
血圧が高くなるのは、何か必要があるからではないのか?と考えました。
これは私個人の意見です。
まず、血圧って何?という所から説明すると
心臓は血液を全身に送るためのポンプの役目をしています。この時心臓から押し出された血液が血管に当たる圧力が血圧なのです。血圧は上がいくらで下がいくらというように2つの数字で表しますよね。グッと押し出した時は、圧がかかるから高い方の数字、押し出した後は圧が少ないから低い数字です。
走ったり運動中は、筋肉を動かすのに酸素と栄養がいるので血液をどんどん送らないといけないから血圧も高くなるし脈拍も増える。
安静時のような拍動では、全身に血液を送れないようなことが体内で起きていたとしたら、血圧は上がるはず・・・その原因は何?
血管は全身に隈なく広がっている。筋肉の間にも血管が走っている。
ハンドヨガ講座を行う時に専門書のイラストや写真をいくつもトレースした経験があって、よく覚えているんです。
筋肉が凝るっていうのは、2種類の筋線維が滑り込んでいる状態で、重なっているので厚くなる、硬くなる、盛り上がる、そんな感じになります。
力を入れたら力こぶが出来たり、お腹の筋肉が6つに割れたりするのが滑り込んだ状態だけど、
本来は力を抜くと戻りますが、戻らない状態が凝っている状態です。
力を入れているわけでもないのに筋肉の一部が厚くなった状態が続くと、そのあたりの血管を圧迫して血流が悪くなることが考えられます。
ホースで水撒きをしている時にホースを踏むと水の量が減るでしょう、あれと同じですよ。ホースが血管で圧をかけているのが凝った筋肉だとイメージしてください。踏んでいる時間が長くなると蛇口からホースが外れたりしますよね、外れる前の状態は、ホースに圧がかかって耐えきれなくなって蛇口から外れるんです。
こんなことを考えて同じようなことが血圧でも言えるかもしれないと仮説を立てました。
【自覚症状の色々】
・ペットボトルのキャップが開けられない
・灯油のふたをゆるく締めてもらったのに開けられない
・おしぼりの袋が破れない
・右手では首が洗えない
・トイレでお尻に手が届きにくい
・車の運転で左右の確認がしにくい(時間がかかる)
(息苦しい・足が冷たい・コムラかえり・血圧高め・睡眠導入剤)
深呼吸できますか?と聞くとだいたい「できるー」と言われますが
やってもらうと深呼吸というほど深い呼吸ができない人が多くって、息を吐く時の長さが3~4秒で終わる。深呼吸が出来ていた若い頃の記憶と現状が違うことで「あれ?おかしいな?」と気づく人も多いのです。
とにかく日常生活でもできないことが増えてきて面白くなかったらしく、「はよ死にたい」が口癖でした。
1週間に1回60分のストレッチをやって少しずつ柔軟性を戻していくことができました。特に深呼吸、吐くことを意識してもらうことに徹底したんです。呼吸も自律神経で呼吸だけは自分でもコントロールできるから、吸うが交感神経で吐く時が副交感神経なので、とにかくゆっくり長く吐く、ポイントはこれでした。
そうしたら、血圧の薬が弱いものに替わって1日1回の服用になり、
ペットボトルのキャップも明けられるようになり
首の可動範囲が広くなったので運転の左右の確認がスムーズになり
冬になると足が冷たすぎるのでカイロを貼ってボアのブーツをはいていたのにカイロもなしで靴下だけに
睡眠導入剤も飲まずに眠れるようになって
カラダが軽くなった
60歳の時みたいと言う感想が印象的でした。
この方の場合は、ストレッチで柔軟性を高めたことで血圧だけでなくQOLや気持ちが前向きに変わってきたけど、血圧が高めになってきた時って、カラダの柔軟性はどうなっているのかもっと知りたいと思う毎日です。
血圧が気になる人は、深呼吸と柔軟運動をやってみるのもお勧めです。